3Dスキャナーって何ですか?
3次元測定器ともいうんだけど、製品を計測して、その3次元データを取得するものだね。いろいろと技術的に進化していて、それらを製作するメーカーとしては、日本だけでなく、欧州や米国などたくさんあるんだ。
へぇー。では、3Dプリンターというのはなんですか?
3次元データを基に造形物を作成する機械だよ。高精度な数千万円のものから精度が低く、簡単な構造の数十万円で家庭でも使えるものが発売されていて、今ではかなり身近な機械になってきたね。
すごいですね。金型から作らなくても、こういうものを使ってダイカスト製品の造形ができるんですね。
こういうのを「リバース・エンジニアリング」と言うんだ。今回のように実在する製品があって、それから3Dスキャナーや測定器などを使って、形状のデータを取得して、金型などのものづくりの元に活かすことで、「さかのぼってものづくりをする」って言う意味だよ。
今回のまとめ
ITの進化などにより、モノづくりにおける“リバース・エンジニアリング”は、金型用途などにも展開が広がっている。その際に用いられる機器としては、下記のものなどがある。
- 3Dスキャナー
- 別名「三次元計測器」ともいい、製品や対象とするもの接触式または非接触式で3次元座標データを習得する。
接触式の場合は、プローブと呼ばれる球状の先端で、製品を点もしくは線で測定し、そこから得られた三次元の座標値を検出する。これらのデータを合成すれば、面や円、さらには融合して円筒状のデータも作ることができる。
また非接触式の場合は、スキャナー等で感知して、その3次元座標データを取り込む。取り込まれた3Dデータは、点データであって、これらを三角面の集合体であるポリゴンデータに変換して、立体形状を作成したりする。 - 3Dプリンター
- 3次元データを基に通常の紙に平面的に印刷するように一層造形し、それを何層も重ねて立体的に造形する機器。通常は積層造形法によるものをさすが、広義では、光造形法や熱溶解積層法、粉末固着方式なども含む。
現在は、製造業だけでなく、建築や医療、教育分野などにも活用、普及が広がっている。